

泡盛は、国内最古の蒸留酒です。米(主にタイ米)をこうじにして、この米麹と水だけを原料に全量一度に仕込んで発酵させ、さらに単式蒸留機で蒸留するもので、基本的には600年も前から同じ造り方をしています。アルコールや各種添加物を一切加えない100%天然醸造なので、飲み口爽やかな、酔いざめもすっきりとした、芳醇な香りと深いコクのある美味しい酒です。
泡盛は本土の焼酎より強く、強い酒は注ぐときに泡立つことから泡盛の名が生まれたという説。昔、泡盛の原料のなかに粟があったのでその名が生まれたという説。インドの凡語の酒を意味する「アワムリ」からきているという説などがあります。
泡盛は世界的にも類のない「黒麹菌」を使っています。一方、清酒は黄麹菌で、焼酎には白麹菌が使われています。黒麹菌の大きな特徴は、クエン酸を多くつくり出すことです。これで仕込んだモロミは酸度が高く、そのため雑菌の繁殖がかなり抑えられます。
古酒とは泡盛を3年以上寝かせ熟成させたものをいいます。それ以上の年を重ねて貯蔵する程に、古酒としての風格が際だってきます。
泡盛を容器に入れて寝かすと、まずガス臭と呼ばれる荒いにおいが消えます。さらに時間と共に、泡盛が空気を吸いながら酒の香味成分を変化させ、刺激的な香味がなくなり、芳香が増していきます。また、アルコールと水が組み合わさり味がまるくなります。
甕貯蔵の場合は甕の壁面からの呼吸で香気成分が濃縮されます。ビン貯蔵の場合、香味成分の変化は密封されているために甕よりも変化しにくくなりますが、アルコールと水が組み合わさって味がまろやかになるのは甕貯蔵と同じです。甕貯蔵の泡盛の香味はビン貯蔵のものよりも濃醇で幅のあるものとなり、ビン貯蔵の泡盛は軽快な香りで、味は淡麗、かつアルコールがなれたようなまろやかさがあります。
血栓症予防においては、泡盛には実に赤ワインの1.5倍の効果があることが明らかになりました。脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓症を防ぐ働きをするのが、血栓溶解酵素ですが、泡盛や単式蒸留の本格焼酎などではこの血栓溶解酵素の濃度が他の酒類に比べて、顕著に高いことがわかりました(お酒を飲まない人の2.4倍、ワインの1.5倍)。
純粋なアルコールは1グラムあたり7カロリーありますが、酒のカロリーは糖分や脂肪、たんぱく質などの他のエネルギー源と異なり、その3割がすぐに体温上昇などに消費され、実際のカロリーは5カロリー程度といわれます。泡盛は蒸留酒ですから糖分は含まれていません。大方のエネルギーがアルコール由来です。蒸留酒は度数が高いので、結構カロリーが高いように思われがちですが、実際は同量のアルコールを飲むとき、他の酒類と比べ、最もカロリーの少ないお酒ということになります。
泡盛は蒸留酒なので飲み方に制約はありません。ストレート、オン・ザ・ロック、水割り、お湯割り、お茶やジュース、炭酸などで割ったり、カクテルのベースにもなります。また果実酒にしたりと幅広い飲み方が楽しめます。水で割っても伸びが効き、美味しく飲めるのも泡盛ならではのことです。
